立夏〜祭りだわっしょい
5月6日から小満まで
次第に夏めいてくる頃で、木々の緑も鮮やかに、初夏の日差しに輝きます。
風薫る五月。
新緑の香りを運んでくれる南風が、爽やかな季節ですね。

二十四節気
初候 蛙始鳴(かえる はじめて なく) : 蛙が鳴き始める
次候 蚯蚓出(みみず いずる) : 蚯蚓が地上に這出る
末候 竹笋生(ちくかん しょうず) : たけのこが生えて来る


さて!!いよいよ御代替わりです!!
今上天皇皇后両陛下におかれましては、長きに渡り、日本の平和と国民の安寧のために祈り、寄り添い続けてきてくださったことに、心から感謝しています。
皇太子殿下は、5月1日に第126代の天皇陛下に御即位されます。
御代替わりについてはこちらをご覧ください。
元号という制度
発祥は前漢(中国)の武帝の時代です。
しかし幾度となく起こる戦乱により王朝が交代する中国では、もう元号の仕組みは残っていません。
日本では645年の大化の改新において制定された『大化』が、元号の始まりとされています。
中国から入ってきた文化を独自に仕立て直し、伝統となりました。
利便性でいうと、西暦だけの方が良いのかもしれません。
ただ元号と皇室の存在は、日本という国と民族の一体性の保持に、重要な役割を果たしています。
日本人が、自分たちの国の良さを改めて感じることのできる時代になるといいですね。

さて、この季節。
実はたくさんのお祭りが行われます。
夏に祭りが多いわけ
夏は、台風や害虫などに成長した作物が損なわれないよう、かつては「風除け」や「虫送り」の祭りが催されました。
また、京都などの都市部では夏に疫病が流行するため、「疫病退散」や「厄除け」の祭祀も行われたそうです。
7月に行われる、京都の『祇園祭』もそのひとつです。

そもそも祭りってなに?
「祭」は、「肉+又+示」の3文字から成り立つ会意文字。
(2文字以上の象形と意味を組み合わせた漢字を会意文字(かいいもじ)といいます。)

左上の「月(にくづき)」は「肉」が変形したもの。
右上の「又」は、「取」や「受」にもみられるように手を意味します。
「示」は、「神にいけにえを供える台」から生じた象形で、「神」や「社」にある「しめすへん」と同じく宗教儀礼に関連する意味合いを含んでいます。
「祭」という漢字は、「肉」を「神にいけにえを供える台」に「ささげる」という意味を表しているのです。
祭りは本来、神に供物をささげて祈り、慰霊を行う儀式だっということがわかります。
この時期の有名なお祭り
出雲大社例祭~5月14日
天皇陛下のお使い「勅使」参向のもと厳粛に執行され、例祭の後には、流鏑馬神事、田植舞奉納が行われます。
15日には二之祭、16日には三之祭が執行され、この3日間は賑わいの催物も催され、年中の祭典の中で最も賑やかな祭りとなっています。
http://www.izumooyashiro.or.jp/saiten-gyouzi/plans

葵祭~5月15日
京都御所から始まる貴族行列が、上賀茂神社まで練り歩きます。
行列の人が葵の葉を冠や袖につけたので「葵祭」と呼ばれますが、葵の葉は雷避けのお守りだそうです。
https://kyoto-design.jp/special/aoi

三社祭~5月17日
浅草神社のお祭り。
浅草神社の3体の御祭神が三社様と呼ばれるため『三社祭』という名前で呼ばれます。
ご祭神は、浅草寺の草創に関わった土師真中知(はじのまつち)、檜前浜成(ひのくまのはまなり)、檜前竹成(ひのくまのたけなり)。
https://www.asakusajinja.jp/sanjamatsuri/


三社祭や神田祭り(神田明神)では、威勢の良い掛け声とともにお神輿が担がれます。
神社のお祭りで登場するお神輿は、神様の乗り物。
つまり『ミニ神社』なのです。
普段は神社にいらっしゃる神様がお神輿に乗り、地域の氏子たちの元を周り、災いや厄を祓い清めてくれます。
お神輿は揺らせば揺らすほど神様が喜び、地域に幸せをもたらしてくれると言われるため、あの勇壮で激しい担ぎ姿になるんだそうです。
お神輿の装飾も、実は神社にそっくり。
本殿もあり、鳥居も階段も、回廊までも、表現されています。

さてさてついに大連休です!
我が家は部活三昧の娘に、連休関係ない仕事の夫がおりますので、のんびりと時代の移り変わりを眺めたいと思います。
では次回小満にて。
よい初夏をお過ごしくださいませ。
